会長挨拶
平素、会員の皆様には、コンサルティングエンジニア連盟(以下、「連盟」という)の活動にご理解、ご協力を頂き、厚くお礼申し上げます。
令和5年のコンサルティングエンジニア連盟総会に於いて、会長に選任され、4年目を迎えております。
今期の連盟の通常総会は、昨年の200名に匹敵する185名の皆様にご参集頂き、大盛況のもと2月16日(月)に開催しました。
昨年は我々の業界にとって大事な年でした。逆風下の参議院議員選挙でしたが、建設コンサルタントを始めとする建設産業界の職域代表として、7月に勇退された佐藤信秋前参議院議員の後継新人、見坂茂範氏が全国区比例代表で善戦し、高位当選を果たすことができました。会員の皆さまのご支援、ご協力に感謝申し上げます。10月には初の女性の内閣総理大臣が誕生し、12月16日に補正予算が成立しました。1月23日の通常国会冒頭で衆議院解散総選挙となり自民党が大勝しました。公約である当初予算での公共事業拡大に期待したいところです。
連盟は平成13年7月、建設コンサルタントなどのコンサルティングエンジニア(以下、「CE」という)の健全な発展と地位の向上を目指して、適正かつ公明正大に政治活動を行うことを目的に設立され、本年で24年と半年の活動を重ねてまいりました。
近年、気候変動により過去に経験したことのない激甚化した自然災害が頻発化し、令和7年も大雪、大雨、酷暑、干ばつ、山火事などが日本だけでなく世界的に発生しました。安全・安心かつ快適な国民生活、活力ある健全な国土の基盤となる社会資本整備を担うCEの果たすべき役割は、年々大きく重要になってきています。
一方、これらの重要な役割を担っているCEの社会・経済的地位は、依然として改善されていない状況にあります。健全な社会資本整備を推進していくために、CEには利害関係者と独立した立場で高度な技術的判断と適切な行動規範が求められます。
そのためにCE個々が技術力および資質の向上、研鑽を図ることは当然のこととし、CEだけの努力で解決が困難な諸課題の改善、具体的には、安定かつ継続的な社会資本整備推進のための予算措置や執行等の政策、建設コンサルタントをはじめとするCEの経済的・社会的地位の向上等について、立法・行政府に公正・適切な政治活動によって実現を担うのが、連盟の一貫した役割、使命と考えております。
令和元年6月に「公共工事の品質確保の促進に関する法律の一部を改正する法律」が公布・施行されました。この改正によって、これまでの品確法に明記されていた公共工事の品質確保のための担い手確保の中長期的な基本理念に基づき、企業の適正な利潤の確保が発注者の責務であることや、「調査、設計業務における技術的能力の審査」など、調達における技術力による選定の拡大、多様な入札契約制度の導入・活用の明記に加え、公共工事に関する調査等(測量、地質調査その他の調査(点検及び診断を含む。)及び設計)が広く本法律の対象として位置付けられました。こうした動きを受けて徐々に建設コンサルタント、CEの役割の明確化と地位向上に資する法整備が整いつつあります。
品確法は5年ごとに見直しすることになっています。令和5年11月の品確議連総会において、改正へのプロジェクトチームの座長を佐藤信秋参議院議員が、座長代理を故足立敏之参議院議員が務められました。作成した4本柱(担い手の確保のための働き方改革・処遇改善、地域建設業等の維持に向けた環境整備、新技術等の活用による生産性向上、公共工事の発注体制の強化)を基に、衆・参両議院で審議され、令和6年6月7日に建設業法が、6月12日に改正公共工事品確法と改正公共工事入札契約適正化法(入契法)が第3次担い手3法として可決、成立しました。
令和7年6月6日の閣議で「第1次国土強靱化実施中期計画」を決定し、2026~30年度の5か年の実施期間、実施規模20兆円強程度としました。
また、CE連盟では要望書を令和8年1月9日(金)品確議連に提出し、品確議連では2月22日(木)に建設関連13団体の要望書と共に、梶山弘志会長、小渕優子副会長、宮内秀樹事務局長、事務局次長見坂議員の四氏が、金子恭之国土交通大臣を訪れ、要望書「建設産業の担い手の確保と円滑な施工確保に向けて」を手交しました。この結果2月17(火)に国交省による発表がなされ、3月1日から設計業務委託等技術者単価が平4.3%(昨年は平均5.7%)アップと14年連続の増加が実現しました。さらに、令和8年度からスライド条項が業務に試行導入されます。
今後、連盟は建コン協と連携して上記に述べた課題を解決していくために、以下の4項目を本年の活動方針とします。
(1) CEの政治活動への積極的関与
・公共事業は政治そのものであり、CE は政治に関心を持つ必要がある。連盟はそれを働き掛けていく。
(2)安全・安心な国づくりのための社会資本整備の継続的推進
・インフラの老朽化対策、長寿命化、防災・減災対策などコロナ後の新たな社会資本整備に向けた持続可能な
予算確保と執行のため、以下の3項目を要請していく。
a.頻発する災害への積極的な対応を要請
b.国土強靭化への新たな支援を要請
c.建コン協とCE連盟との連携による新たな社会資本整備への環境改善と予算拡大の要請
(3)CEの活用、育成
a.地域を良く知る地域密着CEの活躍の場の創出とDX推進支援等の要請
b.多様な発注方式によるCEの活用要請
c.営業利益率確保の予算拡大、単価・調査基準価格等のアップの要請
d.若者に魅力ある職場環境の構築(新4K産業を目指して)
(4)CEの地位の向上
・「CEの地位の向上」は、令和7年6月建コン協内に新設の「建設コンサルタントの地位向上検討委員会」の
主要テーマであり、今後、検討状況も含め建コン協と連盟の情報交換を密にしていく。
a.望ましい契約の在り方、CEの保持する著作権の権利拡大の要請
b.CE の法的根拠となる資格法や職業法の法制化への働き掛けと要請
会員の皆様には、連盟の目的を果たしていくための政治活動として、一昨年12月に逝去された故足立敏之議員後任の新人職域代表議員の国政でのご活躍そして、5年後の見坂議員の2期目に向けた支援の充実などにご理解いただき、引き続きのご支援をお願いいたします。故足立議員の後援会を母体とする政治団体「インフラ・建設みらい研究会」が立ち上がっています。入会申込書を各社にお送りしております。ご協力をお願いいたします。
連盟では、更なる会員増に向けて40歳未満のCEを対象に、政治活動への理解と興味を促進し連盟活動への理解を深めるべく、令和3年に「準会員制度」(会費無料などの優遇制度、特典の付与)を創設し、若い方の入会促進へ向けてリーフレット「若い力でコンサルティングエンジニアの未来をつくろう!」を作成し、お配りしております。正会員とともに準会員へのご入会をお願いして、コンサルティングエンジニア連盟会長の挨拶といたします。
令和8年3月
コンサルティングエンジニア連盟
会長 村田 和夫




